自分たちの手で作り叶える理想の暮らし

ウェイン・グリーンさん、みゆきさん(由布市)


「日本の空気感が肌に合うんだ」とやわらかな笑みで話すグリーンさん夫婦。

永住の地に選んだのは温暖な気候の九州、日本一の温泉県「大分」。

手前には田園が、後方には山々が広がるのどかな地にある築200年の古民家に惚れたおふたりは古き良き部分は活かしながら自分たちの居心地の良い空間づくりをしています。

ご主人は奥様を、奥様はご主人を支えそして地域の方のあたたかさに助けられながらのおだやかな暮らしぶりを伺いました。





自分たちの手で一つずつ


オーストラリア出身のウェインさんはみゆきさんと出会う前から大の日本好きで、いつかは日本で暮らしたいと宣言していました。


その夢が叶ったのは約6年前のこと。オーストラリアと環境が似ているあたたかいところがいいね、長らく湯船と離れた生活だったみゆきさんは温泉があるところがいいなとふたりが最初に選んだ土地は由布院でした。


アパートを借りて数年が経ったころ、地に足をつけようと戸建てを探しはじめます。「大分県内で広い土地で畑ができるところ」を条件に空き家バンクを介して巡り会ったのがこちらでした。「様々な物件を見てきた中でも古いなという印象でした。2階の太くて立派な梁を見たときに、ストン。と胸に落ちる感覚があって主人に相談したんです。」

元は庄屋だった日本家屋の象徴とも言える物件。みゆきさんは好感をもったものの傷んでいる部分に不安もあったのですが、ウェインさんはみゆきさんの気持ちを尊重し購入に至りました。


以降、土壁を落とし漆喰を塗ったり、床を張り替えたりと改修作業が始まりました。工務店に依頼した水廻り以外はほぼセルフリノベーション。市の空き家改修補助を利用してなるべく費用を抑えつつ、できあがるにつれて愛着も深まっていきました。

本格的に生活し始めたのは一昨年の冬。今も少しずつ手を加え、過程を楽しみながら「理想の住まい」を形作っています。





初めてのことを楽しむ


住居部分に加え、敷地には田んぼ、庭、裏手の山の一角も含まれていました。ふたりにとってこんなにも自然溢れる場に住むのは初めてのこと。

六反もの広さの田んぼを目にしたウェインさんは、自ら学んだことと周りのアドバイスを元に米作りに挑戦。

できたお米はツヤツヤでふっくら。知人に振る舞うとお世辞なしで喜ばれ、買いたいと言ってくれる方がいるほど評判でした。収穫後の工程は近隣のライスセンターにお任せしていますが、いずれは自らの手で届けたいと話します。

さらに庭には先住者が植えた柿や栗、ブルーベリーや柚子などたくさんの果樹が。製菓に詳しいみゆきさんはジャムやお菓子を作っては振る舞い、四季をそばで感じる幸せを噛み締めています。





周囲の方に支えられて


週末や祝日は式場で牧師として勤め、月一回ほど自然のなかでナイフスキルや災害時に自分の命を守る術を伝える「ブッシュクラフト」の活動、絵を描いたり猫の遊び道具を作ったり、他にも気がついた時に思いつくまま次々とやっていくウェインさん。みゆきさんは週末に海辺のレストランで調理勤務。外に出ていることの多い二人は、先々で顔を合わす方と声を掛け合うように。


「ありがたいことに知り合いが増え、お裾分けしたり教わったりの日々が楽しくて。ここにきて知った食材、例えば菊芋とか。未知との出会いも新鮮です。」


キウイの木の下でテーブルを囲んで近所の方とひとよこいできるようにしているんですよと微笑むふたり。在るものを生かす丁寧な生活を通して、心豊かな暮らしを楽しんでいました。

ひとよこい:大分の方言で「ちょっと休憩」という意味。





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