子育てにおいても、経営においても、
頼れる人が側にいるってとても心強い
久我大輔さん・さゆりさん(延岡市)
お店での日々も家族との日々も大事に暮らしたい…。
そう考えた久我さん夫婦は娘さんが生まれる前から新しい生活への準備を進めてきました。
この地を選んだ決め手は「人」。
毎日丁寧に食材と向き合っている久我さんは出会う方々との「ご縁」も大切に捉えています。
移転オープンへの道のり
創作ペルー料理のお店「リーコタクナ」を営む久我さんは、2022年に宇佐市に移住しました。
奥さんの両親と、10年近くお世話になっている方がいること。
頼りになる人がいるのは移住先を決めるにあたって大きかったと言います。
当初は大型犬を飼っていたので郊外で共に過ごせるお店兼自宅を探していましたが、空き家バンク物件の中からはべエストと思えるところがなく、結果先述した恩人の紹介で出会った店舗での営業を決めました。
お店のあるエリアは衣食住をカバーする老舗から新店舗までバラエティ豊かなお店が軒を連ねています。
宇佐市では指定地区の空き店舗に出店すれば、1年間限定で月に5万円の家賃補助支援が受けられ、諸々費用がかかる初年度に嬉しい補助だと久我さんも活用しました。
食で広がる新たなつながり
飲食店が入っていた居抜き店舗でしたので工事が必要なかったのもメリットでした。
「居酒屋の経営者であるオーナーさんは越してきたばかりの頃に仕入れの相談にも乗ってくださって、おかげで魚市場の競りにも参加できる権利を得られました。そこで食の師匠と呼べる人と出会い、自然農法で野菜を栽培する農家さんとも繋がりを持てました。延岡にいた時も自然の恵みをたっぷり受けた食材を使っていたので、嬉しいご縁でした」。
納得の食材で作る料理を召し上がってもらい喜んでもらうこと、それは料理人冥利に尽きるそうです。
離れて気づいた地元の良さ
海も山もある自然豊かなところも宇佐の魅力。
以前住んでいたろころも海と山のある街でしたが、「空気が澄んでいて水質が違う気がします。空気が美味しいって今までどういうこと?と思っていましたが、帰ってきて実感しました」とさゆりさんは言います。
そして、宇佐市んいは病児・病後児童保育事業施設があり、さらに市を超えて県内全域どこの施設でも連携利用可能となっています。
さゆりさんは「うちみたいにフロア一人、厨房一人で代わりがきかない環境だと気軽に休めないので、子どもが急に体調不良になった時でも利用できる病児・病後児童保育施設があるともしもの時も安心です。」とも言っていました。
宇佐市では出産前からお子さんの高校卒業まで切れ目のない支援に取り組んでおり、お困りの際は子育てに関する行政情報と民間情報を発信する子育て支援サイト「うさここ」や窓口をぜひご活用ください。
さまざまな家庭のニーズにお応えしています。
「ご縁」の中で生きている
移住して約1年。当初は宇佐特有の方言に戸惑いがあった大輔さんでしたが、「親しみを込めてるんよ」と、さゆりさんが意図を訳して説明していたそうです。そうして地元の人とのやりとりにもずいぶん慣れてきました。
近い将来にはオーナーからのご厚意で店舗の上の階をリフォームして夫婦念願の自宅兼お店にとの話も挙がっています。
「この人がいたから移住を決めた」という話は移住者さんからよく聞く話。
現地での暮らしについて教えてくれ、コミュニティを繋いでくれるキーパーソンとの出会いは、暮らしやすさへの一つの鍵かもしれません。
(取材/2020年秋)